fc2ブログ

子どもたちへ 本を届けよう

西日本から 子どもたちへ本を届けよう ネットワーク

映画「スケッチ・オブ・ミャーク」

縁あって、映画『スケッチ・オブ・ミャーク』を見てきました。素晴らしい映画でした。

よく言われることですが、お話の語りを学ぶ上では、かつてわたしたちの言葉ががどのように唄い語られるものであったかを、再構築していくことが不可欠で、民謡や、狂言、神楽、落語など、唄い語られる伝統芸能に学ぶ姿勢が大切です。

わたしは、個人的な好みもあって、世界の様々な伝統的な音楽をふだんからよく聞くのですが、機会があれば、狂言や神楽などをなるべく見たいと思っています。
さて。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

この映画との出会いは、ほんとうに偶然の賜物でした。チラシを手にしたその瞬間に、これは、無理をしてでも、見に行かなければ!と直感しました。

映画を撮ってくださった方々に感謝、そして、撮ってもらいたいと決意された島の方々に感謝!

島の人たちが伝え続けてきた歌謡を、唱え、歌い、語り、踊る、島人たちの姿が、淡々と映し出されていきます。
その姿と島の風景の美しさ、そして歌のもつ力、声のもつ力に圧倒されました。

言葉とは、歌とは、このようにこそ、唱え、歌われるべきものなのだと肌で感じられました。そして、一人ひとりの島人の命にふれたような、そんな気がしました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

わたしの語るお話などは、ほんとうにささやかなものではありますが、細い細い糸ではあっても、このような声の文化につながるものでありたい、どんなにかすかではあれ、このような古謡の響きを追想するよすがとなるものでありたい、そして、このような声の文化にさかのぼりうるものでありたい、とそのようなことを強く感じました。

これからも、古代からのわたしたちの言葉の残響を感じ続けながら、語りの世界にさらに分け入って行きたいと思います。

また、今このときにも失われかねない暮らしの営みを保存した貴重な映像として、はるかかなた未来への貴重な遺言となるでしょう。




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


監督の大西功一さんが自分で映写機材を持って、全国行脚中……なので、どこかで上映会を見つけたら、騙されたと思って、見てみてください。

映画鑑賞の後で、大西監督ご本人が登場してのトークがありました。

1468655_546495955436331_2050406631_n.jpg


撮影の経緯や、出演者のその後、映画に出てくる場面の背景にあること、島の現状などなど、聞くことができました。時間があれば、もっとたくさんお話をうかがいたかったな・・・・・・。

小さな会場で、お客さんも20名ほどだったか、とてもアットホームな雰囲気の上映会でした。
監督さん手ずから、CDやDVDの販売も。

無理して駆けつけたのですが、ほんとうに行ってよかったー、この映画に出会えてよかったーと、ほくほくして家
に帰りました。


PageTop

絵本のよみあい、もっと 村中李衣氏講演会

香芝子どもと本をつなぐ会主催

村中李衣さん
講演会とワークショップ
~絵本のよみあいから見えてくるもの もっと~


12月22日(日)
ふたかみ文化センター 2F 会議室


講師●村中李衣氏
(児童文学作家、絵本研究、梅光学院大学教授)

講演会●午前10時~11時半

ワークショップ●午後1時半~3時半

※参加費 無料

※講演会、ワークシップとも親子での参加、子どもさんの参加、OKです。
※講演会、ワークショップとも、香芝市内在住の方優先です。

この事業は子どもゆめ基金助成活動です。
申込・お問い合わせは・・・
香芝市民図書館 TEL 0745-71-1600

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

村中李衣さん、というより高橋久子先生(という方が私にはしっくりくるのですが……)とは、同じ学会に所属していて、つい先日も、広島で行われた研究大会で、絵本に関する研究発表を聞かせていただいたばかり。

いつも、先生のご発表には、もう少し、聞きたかったな、もっと突っ込んだ形で議論できたらいいのになぁ……と思うのですが、今回も、やはり、あぁ、もっと詳しくお話を聞けたらいいのになぁと思いました。

その村中李衣先生の絵本の講演会とワークショップです。
絵本の面白さや、絵本を今、ここで、だれかと共有することの不思議を、たっぷり体験できる一日。(学会発表は20分ほどですから(笑))。

思いがけない出会い、予想しえなかった心と体の変化が起こるかも・・・・・・?
そして、間違いなく、絵本の広さ、深さの一端を知ることができるるはず。

終了しました。講座に参加しての感想は↓の関連記事の後半で。
関連記事→ありがとうございました!!(2013/12/23)



絵本の読みあいからみえてくるもの絵本の読みあいからみえてくるもの
(2005/08)
村中 李衣

商品詳細を見る



子どもと絵本を読みあう子どもと絵本を読みあう
(2002/09)
村中 李衣

商品詳細を見る




チャーシューの月 (Green Books)チャーシューの月 (Green Books)
(2013/01)
村中 李衣、佐藤 真紀子 他

商品詳細を見る


PageTop

子どもの本100問100答

子どもと子どもの本に関わる大人の方、子どもと本を結びつけようとしているすべての方に。

そして、図書館についてこれから学ぶ方、図書館のことをもっと知りたい方に。

この本は、大阪国際児童文学館の専門スタッフの方々が、長年にわたり、よく尋ねられたことや、調査の依頼を受けて回答した経験の積み重ねから生まれた本です。

日々の専門的なレファレンスサービスの積み重ねから、選りすぐられた100問に、懇切丁寧な100の回答を添える親切なつくり。
コンパクトながら、子どもの本と、調査に関する専門家の知識と知恵がぎっしり詰まっています。

うちの子はゾロリばっかり読んでいるけど、いいんでしょうか。
(大好きな本をあげて)こういう本をもっと読みたい。
子どもの頃に読んだあの本をもう一度読みたいんですけど。
この絵本の対象年齢は?
高学年にはどんな本を?
○○のことを調べたいんですが、どうすればいいんでしょうか。

……などなど。

わたし自身も講座などでよく受ける質問なのですが、こういった質問が満載です。

単なる絵本紹介、いい本のおすすめにとどまらず、本に近づくための方法指南、専門家にとっては、当たり前だけど、案外と知られていないこと、とか、学校図書館事情、公共図書館事情、出版事情などについての疑問も多数含まれていて、図書ボランティアなどをなさる方で、分からないことが色々あるという方には、手近な入門書になるのではないでしょうか。

ただし、話題が多岐にわたり、情報量が半端ではないので、一気に読むと疲れます(笑)。

100問100答形式なので、どこからよんでもよし。
ぱっとめくったところから読み始めるのもよし。
これまで疑問に思ってきたことにぴったりくるところを探して読むのもよし。
困った時に、慌てて開いてもよし。

そんなときのために、書棚にストックしておくと、いざという時に、強い味方になってくれそうです。



子どもの本 100問100答子どもの本 100問100答
(2013/08/23)
一般財団法人大阪国際児童文学振興財団

商品詳細を見る


PageTop

わらしべとポール・マッカートニーのNEW……?!

しばらく週末出張が続きましたが……。
おかげさまで、学会の研究大会や、昔話の勉強会などを予定通りこなすことができました。
体は疲れ切っていますが、精神的にはかなりリフレッシュできました(笑)。

素晴らしい先生方、先輩、同輩の皆さんと、ほんとうに短い間でしたが、お出会いし、ご活躍の一端を知り、様々な刺激をいただきました。ありがとうございました。
毎年、これで、また一年、がんばろう!という気持ちになります。

忙しい中で、必死に、資料を集めて駆け足で読んでいると、漫然と読んでいるよりもずっとよく頭に入り、理解が立体的になるようで、昔話の勉強会も、凝縮した濃密な時間になりました。

こんなに楽しくていいのだろうか……と思うほど。学ぶこと、考えること、新たな知識、発見や気づきを得ることが心底好きなんだな……と我ながら、あきれています。
十分に消化しきれず、アウトプットになかなか至らないのが残念ですが……。

一段落……とはいえ、今週末は読書会ですし、図書館での講座や、12月に予定されている昔話の再話研究会にむけて、準備をはじめていて、ぼんやりしている暇はありません。

大学の授業も、卒論ゼミは佳境に入ってくるしし、オムニバスで土曜開講の授業もあるしで、気を抜いてはいけません……ね、がんばります。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ところで、このところ、色々なご縁があって、「わらしべ長者」について、調べたり、読み比べたり、再話したり……していました。

「わらしべ長者」は大きく、2パターンのお話があり、読み比べ、比較検討したら、色々な発見がありました。よく知られたお話で、絵本も数々ありますが、二つご紹介します。

わらしべちょうじゃ (むかしむかし絵本 17)わらしべちょうじゃ (むかしむかし絵本 17)
(1968/01)
西郷 竹彦

商品詳細を見る




わらしべ三本 (子どもとよむ日本の昔ばなし)わらしべ三本 (子どもとよむ日本の昔ばなし)
(2006/11)
おざわ としお、いまにし しげこ 他

商品詳細を見る


絵本としてのよさは様々あると思いますが、昔話を昔話として小さい子どもに伝える絵本としては、この2冊がいいと思いました。

そして、大きく分けて2パターンのお話があるのですが、この2冊は、その二つのお話をそれぞれ採用していますので、読み比べると、面白いと思います。

「わらしべ三本」の方は、わりと低年齢むけで、お話もかなり短いので、このタイプのお話で長いものをお探しの方は、昔話集をいくつかあたってみられるといいと思います。

同じく小澤俊夫再話のものに↓のシリーズがあります。ご参考までに。


はなさかじい (日本の昔話 1)はなさかじい (日本の昔話 1)
(1995/10/01)
小沢 俊夫

商品詳細を見る


有名なお話なので、収録している昔話集はほかにもあります。読み比べてみてください。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

日本では、わらしべがどんどんよいものに交換されていきますが……。

グリム童話集の「しあわせハンス」や、アンデルセンによる「お父さんのすることには間違いはない」などでは、とても貴重なものが、どんどんしょうもないものに交換されていき、最後には、無一文といってよい状態になりながら、それを大いに肯定して終わります。

まったく逆方向で、それにも関わらず、ハッピーエンド。
洋の東西でこうも違うなんて……。

なぜ、こうも正反対のお話が伝わっているんだろう、ヨーロッパには、わらしべ型はないのかな、日本には、しあわせハンス型はなかったっけ?
……などなど、気になってきました。もう少し類話を集めて掘り下げると何か見えてくるかも?
そんな新たな気づきもありました。

まぁ、でも、結局のところ、幸せって、本人が幸せと思うか思わないか、それにつきるのかもしれません。

どちらにしても、様々な条件が鋭く一致していって、必要なところに必要なものがぴたりとおさまっていくさまは、なんとも見事。

人生、こういう風にありたいものです。

必要とされること、そして、必要とされたときに応えられること。

・・・・・・・・・・・・・・・

そういえば、最近、久々の来日を果たして、話題になっているポール・マッカートニーですが、彼の新曲「NEW」を聞いて、鳥肌がたつような感動を覚えました。

そのときに思ったのも、まったく同じこと、でした。

自分の人生を自分で生きていると思っていても、人生には、思いがけないものが不意に訪れる瞬間がある。
そして、そのとき、すべてが解体し、新しくなる……。

外から突然やってくる何かを受け入れ、肯定すること。そして、すぐにそれに応答すること。

力があろうとなかろうと、タイミングがよかろうとわるかろうと、好むと好まざるとに関わらず、受入れ、応えることができるかどうか……それが人生に試されるということなのでしょう。

ポール・マッカートニーの場合は、キリスト教のCalling(召命)という考え方ともつながりがあるのかもしれませんし、ビートルズという大きなものに巻き込まれ、それを背負ってこられたからこそ生まれた歌でしょうけれども……。

昔話が語る人生と、ポールの歌。かなり唐突な気もしますが(多少強引に解釈しているかもしれませんが)、わたしには、どちらも同じ境地を指し示しているような気がします。

何かを持っている人という言い方を近頃よく耳にしますが、たかがわらしべであれ、自分には何かがあると思えること、そして、それをしっかり握っていくこと、また、その時がきたら、ためらうことなく手放すこと、そのすべてが大切なことではないでしょうか。

昔話については最近、色々考えることが多くて、もう少し書きたいことがあるのですが、長くなってしまうので、それは、また、別の機会に……。





関連記事

PageTop
子どもたちへ 本を届けよう 子どもたちへ 本を届けよう 2013年11月

子どもたちへ 本を届けよう

西日本から 子どもたちへ本を届けよう ネットワーク

映画「スケッチ・オブ・ミャーク」

縁あって、映画『スケッチ・オブ・ミャーク』を見てきました。素晴らしい映画でした。

よく言われることですが、お話の語りを学ぶ上では、かつてわたしたちの言葉ががどのように唄い語られるものであったかを、再構築していくことが不可欠で、民謡や、狂言、神楽、落語など、唄い語られる伝統芸能に学ぶ姿勢が大切です。

わたしは、個人的な好みもあって、世界の様々な伝統的な音楽をふだんからよく聞くのですが、機会があれば、狂言や神楽などをなるべく見たいと思っています。
さて。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

この映画との出会いは、ほんとうに偶然の賜物でした。チラシを手にしたその瞬間に、これは、無理をしてでも、見に行かなければ!と直感しました。

映画を撮ってくださった方々に感謝、そして、撮ってもらいたいと決意された島の方々に感謝!

島の人たちが伝え続けてきた歌謡を、唱え、歌い、語り、踊る、島人たちの姿が、淡々と映し出されていきます。
その姿と島の風景の美しさ、そして歌のもつ力、声のもつ力に圧倒されました。

言葉とは、歌とは、このようにこそ、唱え、歌われるべきものなのだと肌で感じられました。そして、一人ひとりの島人の命にふれたような、そんな気がしました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

わたしの語るお話などは、ほんとうにささやかなものではありますが、細い細い糸ではあっても、このような声の文化につながるものでありたい、どんなにかすかではあれ、このような古謡の響きを追想するよすがとなるものでありたい、そして、このような声の文化にさかのぼりうるものでありたい、とそのようなことを強く感じました。

これからも、古代からのわたしたちの言葉の残響を感じ続けながら、語りの世界にさらに分け入って行きたいと思います。

また、今このときにも失われかねない暮らしの営みを保存した貴重な映像として、はるかかなた未来への貴重な遺言となるでしょう。




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


監督の大西功一さんが自分で映写機材を持って、全国行脚中……なので、どこかで上映会を見つけたら、騙されたと思って、見てみてください。

映画鑑賞の後で、大西監督ご本人が登場してのトークがありました。

1468655_546495955436331_2050406631_n.jpg


撮影の経緯や、出演者のその後、映画に出てくる場面の背景にあること、島の現状などなど、聞くことができました。時間があれば、もっとたくさんお話をうかがいたかったな・・・・・・。

小さな会場で、お客さんも20名ほどだったか、とてもアットホームな雰囲気の上映会でした。
監督さん手ずから、CDやDVDの販売も。

無理して駆けつけたのですが、ほんとうに行ってよかったー、この映画に出会えてよかったーと、ほくほくして家
に帰りました。


PageTop

絵本のよみあい、もっと 村中李衣氏講演会

香芝子どもと本をつなぐ会主催

村中李衣さん
講演会とワークショップ
~絵本のよみあいから見えてくるもの もっと~


12月22日(日)
ふたかみ文化センター 2F 会議室


講師●村中李衣氏
(児童文学作家、絵本研究、梅光学院大学教授)

講演会●午前10時~11時半

ワークショップ●午後1時半~3時半

※参加費 無料

※講演会、ワークシップとも親子での参加、子どもさんの参加、OKです。
※講演会、ワークショップとも、香芝市内在住の方優先です。

この事業は子どもゆめ基金助成活動です。
申込・お問い合わせは・・・
香芝市民図書館 TEL 0745-71-1600

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

村中李衣さん、というより高橋久子先生(という方が私にはしっくりくるのですが……)とは、同じ学会に所属していて、つい先日も、広島で行われた研究大会で、絵本に関する研究発表を聞かせていただいたばかり。

いつも、先生のご発表には、もう少し、聞きたかったな、もっと突っ込んだ形で議論できたらいいのになぁ……と思うのですが、今回も、やはり、あぁ、もっと詳しくお話を聞けたらいいのになぁと思いました。

その村中李衣先生の絵本の講演会とワークショップです。
絵本の面白さや、絵本を今、ここで、だれかと共有することの不思議を、たっぷり体験できる一日。(学会発表は20分ほどですから(笑))。

思いがけない出会い、予想しえなかった心と体の変化が起こるかも・・・・・・?
そして、間違いなく、絵本の広さ、深さの一端を知ることができるるはず。

終了しました。講座に参加しての感想は↓の関連記事の後半で。
関連記事→ありがとうございました!!(2013/12/23)



絵本の読みあいからみえてくるもの絵本の読みあいからみえてくるもの
(2005/08)
村中 李衣

商品詳細を見る



子どもと絵本を読みあう子どもと絵本を読みあう
(2002/09)
村中 李衣

商品詳細を見る




チャーシューの月 (Green Books)チャーシューの月 (Green Books)
(2013/01)
村中 李衣、佐藤 真紀子 他

商品詳細を見る


PageTop

子どもの本100問100答

子どもと子どもの本に関わる大人の方、子どもと本を結びつけようとしているすべての方に。

そして、図書館についてこれから学ぶ方、図書館のことをもっと知りたい方に。

この本は、大阪国際児童文学館の専門スタッフの方々が、長年にわたり、よく尋ねられたことや、調査の依頼を受けて回答した経験の積み重ねから生まれた本です。

日々の専門的なレファレンスサービスの積み重ねから、選りすぐられた100問に、懇切丁寧な100の回答を添える親切なつくり。
コンパクトながら、子どもの本と、調査に関する専門家の知識と知恵がぎっしり詰まっています。

うちの子はゾロリばっかり読んでいるけど、いいんでしょうか。
(大好きな本をあげて)こういう本をもっと読みたい。
子どもの頃に読んだあの本をもう一度読みたいんですけど。
この絵本の対象年齢は?
高学年にはどんな本を?
○○のことを調べたいんですが、どうすればいいんでしょうか。

……などなど。

わたし自身も講座などでよく受ける質問なのですが、こういった質問が満載です。

単なる絵本紹介、いい本のおすすめにとどまらず、本に近づくための方法指南、専門家にとっては、当たり前だけど、案外と知られていないこと、とか、学校図書館事情、公共図書館事情、出版事情などについての疑問も多数含まれていて、図書ボランティアなどをなさる方で、分からないことが色々あるという方には、手近な入門書になるのではないでしょうか。

ただし、話題が多岐にわたり、情報量が半端ではないので、一気に読むと疲れます(笑)。

100問100答形式なので、どこからよんでもよし。
ぱっとめくったところから読み始めるのもよし。
これまで疑問に思ってきたことにぴったりくるところを探して読むのもよし。
困った時に、慌てて開いてもよし。

そんなときのために、書棚にストックしておくと、いざという時に、強い味方になってくれそうです。



子どもの本 100問100答子どもの本 100問100答
(2013/08/23)
一般財団法人大阪国際児童文学振興財団

商品詳細を見る


PageTop

わらしべとポール・マッカートニーのNEW……?!

しばらく週末出張が続きましたが……。
おかげさまで、学会の研究大会や、昔話の勉強会などを予定通りこなすことができました。
体は疲れ切っていますが、精神的にはかなりリフレッシュできました(笑)。

素晴らしい先生方、先輩、同輩の皆さんと、ほんとうに短い間でしたが、お出会いし、ご活躍の一端を知り、様々な刺激をいただきました。ありがとうございました。
毎年、これで、また一年、がんばろう!という気持ちになります。

忙しい中で、必死に、資料を集めて駆け足で読んでいると、漫然と読んでいるよりもずっとよく頭に入り、理解が立体的になるようで、昔話の勉強会も、凝縮した濃密な時間になりました。

こんなに楽しくていいのだろうか……と思うほど。学ぶこと、考えること、新たな知識、発見や気づきを得ることが心底好きなんだな……と我ながら、あきれています。
十分に消化しきれず、アウトプットになかなか至らないのが残念ですが……。

一段落……とはいえ、今週末は読書会ですし、図書館での講座や、12月に予定されている昔話の再話研究会にむけて、準備をはじめていて、ぼんやりしている暇はありません。

大学の授業も、卒論ゼミは佳境に入ってくるしし、オムニバスで土曜開講の授業もあるしで、気を抜いてはいけません……ね、がんばります。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ところで、このところ、色々なご縁があって、「わらしべ長者」について、調べたり、読み比べたり、再話したり……していました。

「わらしべ長者」は大きく、2パターンのお話があり、読み比べ、比較検討したら、色々な発見がありました。よく知られたお話で、絵本も数々ありますが、二つご紹介します。

わらしべちょうじゃ (むかしむかし絵本 17)わらしべちょうじゃ (むかしむかし絵本 17)
(1968/01)
西郷 竹彦

商品詳細を見る




わらしべ三本 (子どもとよむ日本の昔ばなし)わらしべ三本 (子どもとよむ日本の昔ばなし)
(2006/11)
おざわ としお、いまにし しげこ 他

商品詳細を見る


絵本としてのよさは様々あると思いますが、昔話を昔話として小さい子どもに伝える絵本としては、この2冊がいいと思いました。

そして、大きく分けて2パターンのお話があるのですが、この2冊は、その二つのお話をそれぞれ採用していますので、読み比べると、面白いと思います。

「わらしべ三本」の方は、わりと低年齢むけで、お話もかなり短いので、このタイプのお話で長いものをお探しの方は、昔話集をいくつかあたってみられるといいと思います。

同じく小澤俊夫再話のものに↓のシリーズがあります。ご参考までに。


はなさかじい (日本の昔話 1)はなさかじい (日本の昔話 1)
(1995/10/01)
小沢 俊夫

商品詳細を見る


有名なお話なので、収録している昔話集はほかにもあります。読み比べてみてください。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

日本では、わらしべがどんどんよいものに交換されていきますが……。

グリム童話集の「しあわせハンス」や、アンデルセンによる「お父さんのすることには間違いはない」などでは、とても貴重なものが、どんどんしょうもないものに交換されていき、最後には、無一文といってよい状態になりながら、それを大いに肯定して終わります。

まったく逆方向で、それにも関わらず、ハッピーエンド。
洋の東西でこうも違うなんて……。

なぜ、こうも正反対のお話が伝わっているんだろう、ヨーロッパには、わらしべ型はないのかな、日本には、しあわせハンス型はなかったっけ?
……などなど、気になってきました。もう少し類話を集めて掘り下げると何か見えてくるかも?
そんな新たな気づきもありました。

まぁ、でも、結局のところ、幸せって、本人が幸せと思うか思わないか、それにつきるのかもしれません。

どちらにしても、様々な条件が鋭く一致していって、必要なところに必要なものがぴたりとおさまっていくさまは、なんとも見事。

人生、こういう風にありたいものです。

必要とされること、そして、必要とされたときに応えられること。

・・・・・・・・・・・・・・・

そういえば、最近、久々の来日を果たして、話題になっているポール・マッカートニーですが、彼の新曲「NEW」を聞いて、鳥肌がたつような感動を覚えました。

そのときに思ったのも、まったく同じこと、でした。

自分の人生を自分で生きていると思っていても、人生には、思いがけないものが不意に訪れる瞬間がある。
そして、そのとき、すべてが解体し、新しくなる……。

外から突然やってくる何かを受け入れ、肯定すること。そして、すぐにそれに応答すること。

力があろうとなかろうと、タイミングがよかろうとわるかろうと、好むと好まざるとに関わらず、受入れ、応えることができるかどうか……それが人生に試されるということなのでしょう。

ポール・マッカートニーの場合は、キリスト教のCalling(召命)という考え方ともつながりがあるのかもしれませんし、ビートルズという大きなものに巻き込まれ、それを背負ってこられたからこそ生まれた歌でしょうけれども……。

昔話が語る人生と、ポールの歌。かなり唐突な気もしますが(多少強引に解釈しているかもしれませんが)、わたしには、どちらも同じ境地を指し示しているような気がします。

何かを持っている人という言い方を近頃よく耳にしますが、たかがわらしべであれ、自分には何かがあると思えること、そして、それをしっかり握っていくこと、また、その時がきたら、ためらうことなく手放すこと、そのすべてが大切なことではないでしょうか。

昔話については最近、色々考えることが多くて、もう少し書きたいことがあるのですが、長くなってしまうので、それは、また、別の機会に……。





関連記事

PageTop